2013年

4月

22日

プレゼンデザイナーのPreziの作り方#6「フェードイン」

こんにちは。プレゼンテーションデザイナーの吉藤智広です。

今日は「プレゼンデザイナーのPreziの作り方」の第6回。前回の「フレーム」の続きで、「フェードイン」についてもうちょっと詳しくお話しましょう。

 

ところでみなさん、Preziにはフェードイン効果しかないから、他のアニメーション機能がたくさんあるパワポに比べてちょっとさみしい、と思っていませんか?


僕は、これは非常によく考えられた究極の選択の結果だったんじゃないかと思っています。というのも、テレビや映画の動画編集の世界でプロが最も多く使う効果が「フェードイン」です。いろんなソフトウェアがいろんなアニメーション効果を搭載していますが、基本的でありながら様々な応用ができて、更にアニメーションとしてのやりすぎ感を感じにくいというのがフェードインの特徴です。だから、数あるアニメーションの中からシンプルに「フェードイン」効果だけが選ばれた深い意図(たぶん)に思わずうなってしまうわけです。

 

さて、なんだか前置きが長くなってしまいましたが、早速今日の本題にはいりましょう。

 

前回、フェードインは「フレームの中のテキスト、画像、ビデオなどのオブジェクトを順に表示させる」という説明をしました。今日ご紹介するのはこのフェードインを応用した二つのテクニック「重ねるフェードイン」と「フレームをまたぐフェードイン」です。

 

実はこの二つのテクニック、簡単な手順でプレゼン効果をぐっと高めることができるので、僕が実際のプレゼンを作るときにしょっちゅう使っているものです。聞いてしまえば「なぁんだ」と言うくらいシンプルで、コツを覚えていただければ誰でもすぐにできてしまうお得なテクニックなので、ぜひ試してみてください。

 

1. 重ねるフェードイン

Preziで状態の遷移を表現したいとき、パスで123、とつなげていく方法もありますが、パスで流れずに同じ位置でフェードインを使って順番に表示することもできます。たとえば、次のように操作手順の変遷を見せるようなソフトウェアのマニュアル作成にはこのテクニックがとても役に立ちます。

 

 

手順はこんな感じです。

 

(1)フェードインをかけたいオブジェクトをフレームで囲む。

フレームで囲まれた画像にフェードイン効果がかけられるようになること、前回お話しました
この4つの画像は後ほど一つに重ねます。重なったときに最初に表示したいものが一番下に、最後に表示したいものが最前面になるよう、ここで設定しておきます。(Prezi support オブジェクトの配置設定

 

(2)フェードインを設定。フェードインの設定は、パスの編集モード/アニメーション設定画面で行います。(Prezi support: フェードインアニメーションの設定)設定が終わったら、アニメーション設定画面を閉じ、キャンバスに戻ります。

 

(3)すべてのオブジェクトを重ねる。ずれがないようにぴったり重ねるのがポイント。

(4)サイズを調整。重ねた画像をShift+ドラッグでエリアを囲めば、まとめて選択することができます。(Prezi support: コンテンツのグループ化)

 

ここでのポイントは、(1)の段階で、フェードインする順番を考えて画像の前後の順序を整えておくことです。これで、徐々に画像が変化していくアニメーションを表現することができます。

 

2. フレームをまたぐフェードイン

では二つ目のテクニック。空のフレームの中にオブジェクトがひとつひとつ浮かんでくるというフェードインアニメーションは、よくあるがゆえに見慣れた感じがあります。そこで、ストーリーをもっと予想外に展開したり、よりダイナミックにみせる工夫として、フレームの枠をまたいでオブジェクトをフェードインさせるというのがあります。例えば、こんな感じ。

最初のタイトルは消えて、見えなかった全体像が最後に現れたのがわかりますか?これは、画面にフェードインを設定したオブジェクトの一部だけを見せ、次の画面で全体がみえるように繋げることによって、場面の切り替わり感を実現させたものです。

方法は次の通り。(1)、(2)の手順はさっきとほぼ同じです。

 

(1)フェードインをかけたいオブジェクトをフレームで囲む。

このとき、事前に仕上がりを予想してイラストなどを準備します。

 

(2)フェードインを順番に設定。

 

(3)コンテンツのレイアウトを調整。フェードインを設定したオブジェクトのサイズを大きくして、一部分だけがフレーム内に表示されるように、ずらして配置。そして、次に続く新たなフレームを作って、最後の展開をみせるコンテンツとともに囲います。

 

ズームしてオブジェクトが表示される普通のフェードインは、「ここの空白になにかが出てくるな」とオーディエンスに予想されてしまうんですが、この方法を使うことで、「あれ、なんか画面が変わったけどなんだろう」とオーディエンスを惹きつけることができます。

特に、「さっきまで表示していた場所に戻ってみたら違う図になっていた」という演出ができるので、うまく使うと効果的です。早速、この効果を利用した絵本を作ってみました。

どちらの方法も、最初にフレームで囲い、フェードインを設定して、そのあとで、画像の位置やサイズを調整するという単純な方法であることがお分かりいただけたかと思います。ぜひみなさんのPreziでもやってみてください!

 

さて、今日はこれでおしまい。

次回はPreziの中でもっともPreziらしい要素、「パス」についてお話します。